昭和30年ごろより始めて、創業60周年を迎えました。
犬山市はもともと養蚕業や桃の栽培など農業が盛んな土地でありましたが、お茶に関しては全く生産されておらず、その割には民家などの生垣や庭にはお茶の木が多く、「自宅の庭のお茶の木でお茶は作れないものか?」と思ったことがきっかけで初代の日比野博文はお茶の道を歩み始めました。
茶畑の開墾から安定してお茶が収穫できるようになるまでは試行錯誤の日々で、多くの失敗も重ねる中で生まれた様々な縁によって、京都の老舗問屋とも取引ができるまでに品質を高めることができるようになりました。
そんな中、2代目の現園主の日比野清正は、高校卒業後、京都府宇治市の生産者のもとに住み込みで修行し、本流の茶づくりを学んだのちに家業を継ぎ、この産地から遠く離れた犬山の地で今日に至るまで自園自制でお茶をつくりながら地元を中心とする製茶製造直売を行ってきました。
中山間地である犬山の土壌は赤土が多く、昼夜の適度な温度差もあることから茶葉に風味を与え、犬山茶の特徴であるまろやかで豊かな香りを生み出しています。
敷き藁や籾殻などの資材で土の状態を整え、肥料は有機肥料をベースとし、2021年より農薬を使用しないお茶づくりへ方向を定め実践しております。
お客様が安心して美味しいお茶を飲んでいただけるように、安全面や環境に考慮してお茶づくりを行なっています。
近代化に伴い、機械化が進み製茶のラインもオートメーションのところが増えてきました。
しかし、どれだけ機械化が進んでも、最終的にお茶の良し悪しをきめるのは人の手。
その日の気温や茶温、茶葉の状態に合わせて蒸し具合、風量、絶妙な火入れ加減を調整。茶葉に触れ、見て、五感全て使うことで美味しいお茶づくりは日々行われています。